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スポーツ情報 【連載3】 データベースとしてのWWW
  Posted on Tue 06 Feb 2007 by kito (2036 reads)
村木征人(筑波大学),伊藤浩志(筑波大学大学院)

 前回までは総論的に、インターネットの仕組みや利用方法、そして、その中でも代表的なサービスであるWWW(ホームページ)を取り上げ、ブラウザソフトの使い方、効率的な情報の収集方法、スポーツに関連するホームページを集めたサイトをいくつか紹介しました。
 自分のお気に入りページは見つかったでしょうか?中には次々と現れる多種多様なホームページに時間が経つのも忘れて見入ってしまったという方もいるのではないでしょうか。しかし、高度に成長を続けるインターネット上にはまだまだ、いろいろなホームページが眠っています。そこにはきっと魅力的な情報を持ったページもあるはずです。そこで今回は各論的に、WWWのデータベース的な側面から紹介していきたいと思います。

INTERNET is Inter Net
 インターネットの最大の利点の1つは全世界にコンピュータによるネットワークが広がっているということです。そのことは同時に、瞬時に世界中の情報が手に入れられるということを意味します。
 また、その他にも利点は存在します。図書館はそこへ行けば、数多くの本や雑誌の中から自分の知りたいと思う情報を得ることができますが、休館日には利用することができません。一方、WWWの中の図書館(ここでは国立国会図書館のホームページを紹介しておきます)では膨大な数のデータから24時間絶え間なく情報を検索して手に入れることができます。つまり、WWWは最新の情報が欲しい時に、そして、瞬時に手に入れることがでるということです。


Athletic Meeting on the WWW
 スポーツの世界においても情報というのは非常に価値のあるものです。では、体育・スポーツに関連するデータが、WWW上でホームページを利用してどのように展開されているかを見ていきたいと思います。
 今年は、4年に一度のオリンピック・イヤーでした。もちろんそのオリンピックにおいてもインターネットは重要な役割を果たしていました。その代表的な例としては大会結果をどんなメディアよりも早く全世界へと伝えていたということがあります。日本では時差の関係上、テレビの中継がリアルタイムに行えないということもありましたが、ホームページには数分前に終わった競技結果が時々刻々と掲載されていたり、また、あまりテレビや新聞などでは取り上げられないような競技種目の結果も網羅されていました。
 その他、大会の競技結果以外にも、大会前の聖火リレーの状況が写真入りで紹介されたり、選手それぞれのプロフィールやオリンピックの歴代記録など様々なデータを知ることができました。さらに、陸上競技ではいくつかの世界記録が誕生しましたが、その瞬間の様子が動画で提供されており、テレビメディアの利点である映像という面でもインターネットは引けを取るものではありませんでした。
 アトランタオリンピックが閉幕してまだ数カ月ですが、既に長野やシドニーはもちろん、2002年のソルトレイク冬季オリンピックの公式サーバまで情報を発信し始めています。





 大会結果などの速報はオリンピックに限ったものではありません。海外では、テニス全英オープン('http://www.wimbledon.org/index.html')やサッカーワールドカップ('http://www.coara.or.jp/WC_Japan_2002')など、国内では広島アジア大会('http://www.hiroshima-cu.ac.jp/japanese/ASIA/index.html')、福岡ユニバーシアード('http://universiade.fjct.fit.ac.jp/index_j.html')、世界体操・鯖江大会('http://www.pref.fukui.jp/japanese/wgc.html')やインターハイ('http://www.yamanashi21.or.jp/~interhigh/')、国体などの大規模な大会から地域の各種スポーツ大会までこうしたサービスが提供されています。また、これらホームページには競技日程や会場、交通アクセス案内、選手村・宿泊ホテル案内などの詳細な情報も紹介されていますし、過去の大会の競技結果を含んだものもあります。



 単に結果を文字として伝えるだけではなく、大阪国際女子マラソン('http://www.ktv.co.jp/marathon/index-j.html')や夏の高校野球甲子園大会('http://www.japan.park.org/Japan/Panasonic/events/indexj.html')などでは大会当日にホームページ上で動画を利用してインターネットによる中継を行うという試みがなされていました。

Sports DataBase
 WWWには、データベースとして利用できる情報がほかにもあります。
 先に挙げた大会・競技会のホームページは大会運営組織が自ら開いているものでしたが、その他にも第3者的に各種スポーツ種目の結果を集収したもの(SPORTS Quest、 'http://www.sportquest.com/')があり、そこには最新の情報はもちろん過去の情報や個人やチーム、プレーの種類など統計的にまとめられたデータが収められています。
 競技会の開催日程自体やセミナー、学会、その他スポーツイベントなどの情報を集めたホームページ(Sports and Exercise Science Web, 'http://plaza2.mbn.or.jp/~aiproject/')も利用価値は高いと思います。また、各種スポーツの歴史や名場面を集めたフォトギャラリーや全国各地のスポーツ施設(テニスリゾートガイド、'http://www.networks.co.jp/smash/resort/')やスポーツクラブを検索できるページ、といったものもあり、それらもまたデータベースとして利用できるのではないかと思います。
 データベースといえば毎年、国レベルでの各種統計調査が行われています。そして文部省や厚生省、総務庁統計局などの政府機関(一覧:'http://www.ntt.jp/SQUARE/Town/JP/gov.html')では、それらのデータをインターネット上で公開してり、データベースとして利用ができます。インターネットであれば、日本の政府機関だけでなく情報公開が進んでいるアメリカの政府機関やWHO('http://www.who.ch/')などの国際機関にも簡単にアクセスすることができます。また、トレーニング場面に生かせる情報として、NFLのオフィシャルサーバであるNFL.com('http://www.nfl.com/')では、試合中に発生した傷害を部位や発生機序など詳細に掲載しています。
 はじめに図書館のページによる情報検索を紹介しましたが、体育・スポーツ、医学、健康に限った文献を検索できるホームページがあります。スポーツに関係する様々なデータを提供するSIRC社('http://www.sirc.ca/')ではオンラインでそうしたサービスが利用できます。SportsDiscusというスポーツ関連の文献を集めたデータベースから、有料ですが、インターネットを利用して検索ができます。また、医学関連の情報を集めたホームページであるThe Medline Database('http://muscat.gdb.org/repos/medl/')では、膨大な数の文献の中から無料で著者、タイトル、出典、要約といった項目で検索することができます。

 

 今回はインターネットのデータベースとしての利用方法を紹介しました。次回はより具体的に、また直接的にトレーニング場面に有効なホームページを紹介していきたいと思います。


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